個人事業主・フリーランスがファクタリングを使う際の注意点と活用術
個人事業主・フリーランスがファクタリングを使う際の注意点と活用術を徹底解説
ファクタリングは法人だけのサービスと思われがちですが、個人事業主・フリーランスでも利用できます。ただし、法人と比べて利用条件・審査・注意点が異なる部分もあります。本記事では、個人事業主・フリーランスがファクタリングを活用する際の条件・注意点・賢い使い方をわかりやすく解説します。
個人事業主・フリーランスでもファクタリングは利用できる
多くのファクタリング会社では、個人事業主・フリーランスでも法人と同様にファクタリングを利用できます。売掛先(取引先)が法人であれば、自身が個人事業主・フリーランスであっても審査対象となるのは売掛先の信用力であるため、利用しやすい環境が整っています。
個人事業主がファクタリングを利用できる条件
- 法人の取引先への売掛金(請求書)を保有していること
- 請求書・取引の実態を証明できる書類があること
- 事業として継続的に取引を行っていること
- 反社会的勢力との関係がないこと
個人事業主向けファクタリングの必要書類
個人事業主がファクタリングを利用する際に必要な書類は以下の通りです。法人の場合と一部異なります。
- 売掛金の請求書(必須):買取対象の売掛金の請求書
- 本人確認書類:運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど
- 通帳コピー(直近2〜3か月分):事業用口座の入出金履歴
- 確定申告書(直近1〜2年分):事業収入の証明として
- 取引を証明する書類:基本契約書・発注書・納品書など
法人と異なり、登記簿謄本・決算書は不要ですが、確定申告書の提出を求められるケースが多いです。確定申告を行っていない場合は、売上を証明する書類(振込履歴・取引明細など)で代替できるケースもあります。
個人事業主・フリーランスがファクタリングを使う際の注意点
①対応していないファクタリング会社がある
全てのファクタリング会社が個人事業主・フリーランスに対応しているわけではありません。法人のみを対象としているサービスも存在するため、申し込み前に「個人事業主でも利用できるか」を必ず確認しましょう。
②手数料が法人より高くなることがある
個人事業主・フリーランスの場合、法人と比べて事業実績や財務状況の確認が難しいため、ファクタリング会社のリスクが高くなり、手数料が法人向けより高めに設定されることがあります。複数社に見積もりを依頼して比較することが特に重要です。
③売掛先が個人の場合は利用できないことが多い
ファクタリングの審査では売掛先の法人としての信用力が主な評価対象となるため、売掛先が個人(BtoC取引)の場合はファクタリングを利用できないことが多いです。法人を相手にした取引(BtoB)の売掛金のみが対象となります。
④給与ファクタリングは絶対に利用しない
「個人向けファクタリング」「給与の前払い」などを謳うサービスの中には、違法な給与ファクタリングが含まれることがあります。2020年に最高裁判所が給与ファクタリングを貸金業法違反と判断しています。個人の給与・将来収入を対象とするサービスは絶対に利用しないようにしましょう。
⑤2社間ファクタリングでの送金管理を徹底する
2社間ファクタリングでは、入金期日に取引先から自分の口座に入金された後、ファクタリング会社に送金する義務があります。個人事業主の場合、事業用口座と個人口座が混在していると管理が複雑になることがあります。入金日・送金日をカレンダーに登録して確実に管理しましょう。
個人事業主・フリーランスにとってファクタリングが有効なシーン
- 入金まで1〜2か月待てない急ぎの資金需要:翌月末払いの請求書を今すぐ現金化したい場合
- 確定申告後の税金・国民健康保険料の支払い資金確保:納税時期に資金が不足している場合
- 次の案件の機材・設備投資資金が必要:受注前に先行投資が必要な場合
- フリーランス独立直後で実績がなく融資が難しい:融資の実績がない独立直後でも売掛金があれば利用できる
- 大手クライアントへの売掛金を安全に資金化したい:大手企業への請求書は審査が通りやすく有利な手数料でファクタリングできる可能性が高い
個人事業主がファクタリングを賢く活用するポイント
①複数社に申し込んで手数料を比較する
個人事業主向けのファクタリングは手数料が高めになる傾向があるため、複数社に同時申し込みをして条件を比較することが特に重要です。
②事業用口座を開設して管理を明確にする
事業用口座と個人口座を分けておくことで、売掛金の入金管理・ファクタリング会社への送金管理が格段に楽になります。審査でも事業の実態が証明しやすくなるため、ファクタリング申し込み前に事業用口座を開設することをおすすめします。
③大手・上場企業クライアントとの取引を増やす
売掛先の信用力が高いほどファクタリングの手数料が低くなります。大手企業・上場企業を取引先に持つことで、ファクタリングをより有利な条件で活用できるようになります。
④信頼できるファクタリング会社と長期的な関係を築く
同じファクタリング会社を継続利用することで、取引実績が積み上がり手数料の優遇を受けやすくなります。個人事業主・フリーランスは実績が積みにくいからこそ、信頼できる1社との長期的な関係が特に重要です。
まとめ
個人事業主・フリーランスでも法人を売掛先とする売掛金があれば、ファクタリングを活用して早期資金化することができます。ただし、対応していない業者がある・手数料が法人より高くなることがある・給与ファクタリングは違法といった注意点を把握しておくことが重要です。複数社への見積もり依頼・事業用口座の整備・大手クライアントとの取引拡大など、個人事業主ならではの活用ポイントを押さえながら、ファクタリングを資金繰り改善の有力ツールとして賢く活用しましょう。
